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中古住宅の購入を検討するなら、知っておきたいのが「安心R住宅」。安心R住宅とは、高い品質基準を満たした中古住宅に表示されるロゴマークを付与する仕組みのことで、安心して中古住宅を購入することができます。そこで、「安心R住宅」の仕組み、メリットとデメリット、購入までの流れについて、安心R住宅の推進役を担う一般社団法人安心R住宅推進協議会に聞きました。
耐震性やインスペクション(建物状況調査等)など国土交通省が定めた基準を満たし、リフォーム等についての情報提供が行われることで安心して購入できる中古住宅(既存住宅)のことを「安心R住宅」といいます。一定の条件を満たした住宅の広告に、国が商標登録したロゴマークをつけることができ、物件を選ぶ際の目印になります。「不安」「汚い」「わからない」といった、中古住宅に対する従来のマイナスイメージをなくし、中古住宅を有効活用するために2017年からスタートした制度で、2023年度末時点で「安心R住宅」制度の実施状況(安心R住宅調査報告書の提出件数)は9,005件になります。
「安心 R 住宅」の「R」は、Reuse(リユース、再利用)、Reform(リフォーム、改装)、Renovation (リノベーション、改修)を意味しています。
なお、現行の建築基準関係法令等への適合の保証や、将来にわたっての地盤の不同沈下や地震後の液状化について保証するものではないため、地盤、給排水設備の状態やシロアリ対策については、専門の調査会社に依頼しましょう。

安心R住宅の認定は、特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度に基づいて登録された特定既存住宅情報提供事業者団体(登録団体)が行います。事業者は国の基準や団体のルールに則って、広告販売時に安心R住宅のロゴマークを使用することができます。
国土交通大臣の審査・登録を受けて安心R住宅のロゴマークの付与に当たる事業者団体は、リフォーム工事の基準やロゴマークの使用についてなどのルールを設定し、事業者を指導・監督しています。現在、登録されている事業者団体は全国で12団体あり、トラブルが発生した際は事業者団体の相談窓口に相談できるようになっています。

安心R住宅のロゴマークを広告に使用するためには、下記の3つの要件を満たしている必要があります。これらの要件を満たすことで、「安心」して中古住宅を購入することができます。
安心R住宅に認定されるためには、下記に挙げられる基礎的な品質に適合している必要があります。
国土交通省に登録された事業者団体が定めたリフォーム工事が済んでいる、もしくはリフォーム提案書をつけることが必要になります。事業者団体が部位ごとのリフォームの基準を定め、必要な箇所を売主がリフォームします。リフォーム提案書の場合は、購入者は提案どおりのリフォームをしなくても問題ありません。
今までに実施された点検・リフォーム工事内容の提供や、保証、省エネ性能についてなど、家を選ぶ際に役立つさまざまな情報を提供します。外装、主たる内装、台所、浴室、便所及び洗面設備の現況の写真等を閲覧することができます。マンションの場合、修繕積立金の積立状況や大規模修繕の実施状況など、共用部分の管理情報も確認できます。これらの情報は広告時に情報の有無を開示し、商談時に「安心R住宅調査報告書」で詳細を開示することになっています。
また、希望に応じてリフォーム会社も紹介してもらうことが可能です。

安心R住宅に認定された住宅を購入することには、3つのメリットがあります。
安心R住宅に認められた住宅は、国土交通省の指定法人が提供する瑕疵(かし)保険に加入することができます。既存住宅売買瑕疵保険は、柱、基礎、土台などの構造耐力上主要な部分や、屋根、外壁などの雨水の浸入を防止する部分など、購入した中古住宅に構造上の不具合や雨漏りなどが発覚した場合に補償を受けられる保険です。加入するためには、床面積50m2以上で自己居住用であるなどいくつか要件をクリアする必要があります。
補償期間は2年間または5年間で、仲介業者などが保険契約者になりますが、瑕疵の発覚時にその業者が倒産していた場合でも、住宅の所有者に保険金が支払われます。
既存住宅売買瑕疵保険について、詳しくはこちらをチェック
→既存住宅売買瑕疵保険とは。保険加入の流れや支払い対象などを解説/住まいのお金・制度のマニュアル#28
住宅ローン減税は、住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得又は増改築等をした際、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部翌年の住民税)から最大13年間控除することができる制度です。
上述したように安心R住宅は既存住宅売買瑕疵保険に加入する準備が整っている住宅のため、住宅ローン減税が受けられます。
住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している長期固定金利の住宅ローン【フラット35】には、金利引き下げメニューとして【フラット35】(維持保全型)があります。安心R住宅を購入する際に【フラット35】を利用すると、ローン金利が0.25%(当初5年間)引き下げられます。
一定の品質基準を満たし、安心R住宅調査報告書で細かな情報が開示される安心R住宅は、耐震性・リフォーム状況・管理情報など中古住宅の中古住宅購入でよくある心配事がクリアになるため、不安を払拭できるのも大きなメリット。安心して物件を購入することができます。
一方、安心R住宅に設定された住宅を購入するにはデメリットも。下記2つのデメリットについて把握しておきましょう。
登録している事業者団体数が少なく、該当する流通物件数はまだまだ少ないのが現状です。安心R住宅に該当する中古住宅が少ないことから、選択肢の幅が狭くなってしまっています。
その要因の一つにインスペクションの費用や手間がかかることが挙げられます。一般的に平均5~10万円程度の費用が必要となり、事業者団体に仲介を依頼→各種書類を揃える→要件をクリアという流れで認定されるため、手続きの手間や時間がかかることから、安心R住宅に取り組む業者が増えず、カスタマーの選択肢が少なくなっているのが現状です。
また、不動産会社の仲介による売却方法は、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つありますが、安心R住宅は専任媒介契約に限られているため、1社にしか売却依頼ができません。複数社が取り扱う一般媒介契約の方が安値で購入できる可能性もありますが、安心R住宅の場合は1社が取り扱うため、買い手側は価格を比較検討することができません。
| 項目 | 一般媒介契約 | 專任媒介契約 | 專属專任媒介契約 |
|---|---|---|---|
| 複数の不動産会社への依頼 | ○ | × | × |
| 自分で見つけた買主との単独契約 | ○ | ○ | × |
| 指定流通機構への登録義務 | 無 | 有 | 有 |
| 販売活動の報告義務 | 無 | 有 | 有 |
| 契約期間 | 規制は無し | 3カ月以内 | 3カ月以内 |
安心R住宅を購入するときの流れを確認して、自分たちにぴったりの中古住宅を探してみましょう。
まずは、不動産業者に相談を。安心R住宅の購入を希望していることを伝えましょう。事前に安心R住宅を取り扱っているかを確認する必要があるので、サイト等で登録団体と会員の事業者を確認してから行くとスムーズです。
全国の登録団体はこちらからご確認ください
登録団体一覧|一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会
もしくは、SUUMOなど住宅ポータルサイトで物件を検索して、気になる物件が見つかったら「安心R住宅」のロゴマークがついているか確認する方法もあります。
「安心R住宅」のロゴマークがついていても、登録団体の名称が併記されていない場合、安心R住宅ではないため注意が必要です。
不動産会社で安心R住宅の物件情報の詳細を確認しましょう。先述したように、安心R住宅は水まわりや設備、内装などの写真が豊富に揃っています。どのようなリフォームが実施されたのか、また今後行われるのかについて、リフォーム提案書などと照らし合わせながら検討しましょう。
物件を内見する際は、事前に確認した写真や書類と実際の状況に相違がないか、気になるところがないかしっかり確認しましょう。疑問点はその場で担当者に質問し、解決しておくと安心です。
希望する条件と合致したら、安心R住宅を購入しましょう。

中古住宅には、品質が低い、汚い、情報が不明瞭などの懸念事項がありました。こうした従来の中古住宅のイメージとは異なり、高品質な中古住宅である安心R住宅。インスペクション(建物状況調査等)により構造上の不具合及び雨漏りがないことが確認されているなど、安心して購入が可能です。ぜひ、中古住宅を検討する際に、安心R住宅のロゴマークがついている物件を探してみましょう。
「安心R住宅」は、国土交通省が定めた基準を満たし、安心して購入できる中古住宅(既存住宅)のこと。一定の条件を満たした住宅の広告に、国が商標登録したロゴマークをつけることができる
安心R住宅のロゴマークを広告に使用するためには、基礎的な品質に適合している、実施済みのリフォーム工事の内容を確認できる、点検記録などの情報提供や保険・保証内容が確認できるという3つの要件を満たす必要がある
安心R住宅は、「既存住宅売買瑕疵(かし)保険」への加入要件や住宅ローンの金利の引き下げ要件を満たしているというメリットがある