中古住宅リノベーショントレンド インテリアテイスト、広さ、収納、建材…リノベ会社に聞いた最新情報

最終更新日 2023年03月28日
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中古住宅リノベーショントレンド インテリアテイスト、広さ、収納、建材…リノベ会社に聞いた最新情報

中古住宅を自分好みにリノベーションして、こだわりのある暮らしを楽しみたい方は多いでしょう。そこで、リノベーション会社「リノベる。」の広報担当に、近頃人気のあるインテリアテイストや設備、部屋の広さの傾向などについて伺いました。

リノベーション インテリアテイストの人気ランキング

ランキングの上位は、白木を活かしたシンプルなテイスト

住まいを自分の好みやライフスタイルに合わせて自由に変えられるのがリノベーションの大きな魅力です。つまり、リノベはフルオーダーで住まいがつくれることから、好みのインテリアや広さのトレンドが現れやすいと言えます。

「フルオーダーは、施主様の細かな希望を実現できる住まいの選択肢です。施主様の好みは様々ですので、いつの時代にも『これが大流行している』というものは見られない気がします。ただ、弊社が提供しているインテリアテイストの提案ツール(『sugata』)から最近の傾向を探ると、温かみのあるキレイめテイストの人気が高まっているとは言えそうです」(リノべる。ブランド戦略部 田形 梓さん。以下同)

『sugata』とは、豊富な実例写真から好みを選ぶと、おすすめのテイストを自動提案してもらえるリノべる。のオンラインツールです。提案されたテイストの概算価格も分かるので、予算感を意識しながら好みの空間を具体化するツールにもなります。

「2022年の『sugata』利用者の人気テイストランキングは、総合1位がcanvasでした。canvasはシンプルな白いシャツのようなベーシックさが魅力のテイストです。2位はシンプルな空間に黒でメリハリをつけたCASUAL、3位はタイルとヘリンボーンの床でカフェのような穏やかな雰囲気を味わえるantiqueで、この上位3つのテイストは2021年に続いて安定した人気でした」

「sugata」総合・人気テイストランキング
「sugata」の人気テイストランキング2022 ※カッコ内は2021年の順位(画像提供/リノべる。)
「sugata」テイストランキング2022
1位「canvas」2位「CASUAL」3位「antique」
人気の高いテイストのイメージ
「sugata」の人気テイストランキング2022 ※カッコ内は2021年の順位(画像提供/リノべる。)

赤みのある木材が映える「ほっこりテイスト」が人気上昇

「今年特に人気が上昇したのは、赤みのある木材が特徴の「ほっこりテイスト」でした。人気のcanvasをベースにして床にミディアムカラーを取り入れたcanvas-midiumは昨年の9位から4位に、ドアや家具にも赤みのある木材を取り入れたstoveは10位から6位にランクアップしました。

2021年のランキングと比較すると、白い木材とアクセントカラーが映える落ち着いた北欧テイストから、赤みのある木材をポイントに用いた温かみのあるデザインテイストが好まれる傾向でした。おうち時間が長くなり、ほっとできる居心地の良い空間を求める方が増えた結果と言えるかもしれません」

赤みのある木材が映える「ほっこりテイスト」のイメージ「canvas-medium」「stove」
ほっこりテイストのイメージ
赤みのある木材が映える、ほっこりテイストが人気(画像提供/リノべる。)

「また、TOP10に入りませんでしたが、2022年に発表したASHやbranchは、canvasと同様にどんな小物や家具も様になるシンプルなテイストです。今後の注目テイストになりそうです」

シンプルさが人気の「ASH」「branch」
シンプルなテイストのイメージ
シンプルなテイストのASHやbranchは今後注目のテイスト!(画像提供/リノべる。)

「『sugata』は、現在67テイストあり、2022年も15以上のテイストを発表しています。テイストを増やすことで、お客様の希望により細やかに対応し、住宅のインテリアデザインの可能性を拡げたいと思っています。『sugata』のテイストはInstagramでも発信していますので、ぜひ参考になさってください」

広さと間取りのトレンド

広さの傾向に大きな変動はみられない

在宅時間が長くなった今、家に快適さを求めて、より広い空間を求める人は増えているのでしょうか。

「弊社でリノベーションしたお客様の平均延床面積は、2021年は66.9m2で、2022年は9月までで68.3m2です。広さを求めたいものの学校や勤務先の都合があり、特急などが止まる駅の横の駅で、少し広めの住まいを選択する方も増えたという印象です」

年度 2021年 2022年(9月まで)
平均延床面積 66.9m2 68.3m2
2021年、2022年にリノベる。でリノベーションした方の平均延床面積

ちなみに、2021年の平均延床面積を世帯属性別にみると、ファミリーが75m2、カップル・夫婦が67m2でした。単身は51m2ですが、単身男性は55m2、単身女性は51m2と、男性の方が広い家を選択しているようです。

世帯別属性 平均床面積
ファミリー 75m2
カップル・夫婦 67m2
単身者 51m2
 単身男性 55m2
 単身女性 51m2
2021年にリノベる。でリノベーションした方の世帯属性別平均延床面積

個室型ワークスペースのニーズがUP

リノベーションにおける間取りのトレンドは、どのような傾向がみられるのでしょうか。

「小さな個室型のワークスペースを求める方がとても増えています。コロナ禍で在宅勤務の方が増えたのがその理由ですが、オンラインミーティングでの映り込みや生活音が気になるため、共有や半個室ではなく、しっかり区切られた個室を希望される方が以前より増えました。場所も、家族がいるリビングから遠い玄関の近くなどに設けるケースも増えています」

個室型ワークスペース以外にも、一人で過ごせる場所を設けたいというニーズが多くなっているそうです。

「コロナ前は家族の在宅時間が短かったので、家のどこにいてもコミュニケーションが取りやすいオープンな間取りに人気がありました。でも今は家族が家にいる時間が長くなったり、それによりおうち時間を重視する方が増えたため、それぞれの居場所づくりが求められているのでしょう。

ただ、個室や半個室を増やすと、リビングやダイニングなどの共有スペースは狭くなるため、住まい全体で空間づくりを工夫したいですね」

個室型ワークスペース
広いWICの一角にデスクを造作し、テレワーク用のスペースにしても<東京 表参道本社ショールーム>(撮影/飯田 照明)

開閉して換気ができる室内窓

空間に光を通す室内窓は以前から人気がありましたが、最近では、開閉できる室内窓を選ばれる方が増えています。

「コロナ禍で空気循環や換気の重要性が言われるようになったため、FIX(はめ殺し)タイプの室内窓でなく、開閉できる室内窓を選択するケースが増えました」

室内窓
開閉できるタイプの室内窓を選べば、換気がスムーズに<東京 表参道本社ショールーム>(撮影/飯田 照明)

趣味空間として使えるインナーバルコニー

窓際のスペースをモルタルやタイルで仕上げたインナーバルコニーも、リノベでは人気の間取りです。

「在宅時間が長いため、家でも趣味を楽しみたい!という方が増えています。趣味といっても色々とありますが、室内に土間空間をつくり、ロードバイクや釣りなどのアウトドア趣味で使う用具の手入れをする方もいます。土や水で多少汚れても掃除がラクなので、気兼ねなく室内で楽しめます」

インナーバルコニー
インナーバルコニーを広くとり、室内テラスとしてくつろげる場に<東京渋谷桜丘ショールーム>(画像提供/リノべる。)

洗濯家事をラクにするランドリースペース

コロナ前から注目されていたランドリースペースは、引き続き人気が高い間取りです。

「最近は設けるだけでなく、家事動線上やファミリークローゼットの近くなど、設ける位置にこだわる方が増えているように思います」

設備や住宅性能のトレンド

料理をとことん楽しむキッチン

暮らしの快適性を左右する設備や住宅性能にも、トレンドはあるのでしょうか。

「設備でいうとキッチンにこだわる方が増えている印象です。長い在宅時間中に、趣味の料理をとことん楽しめるように業務用のキッチンを選ぶ方もいらっしゃいます」

ステンレスのキッチン
ステンレスのシステムキッチンは、料理を存分に楽しみたい人に人気の設備<東京 銀座・有楽町ショールーム>(画像提供/リノべる。)

省エネに関心のある人が増加中

電気代の上昇や気候変動などの要因から、住まいにおける省エネの意識が非常に高まっています。

「弊社が2022年4月に実施した調査では、住まいの省エネに関心がある方が7割で、そのうちの7割が2022年に入ってより関心が高まったと回答しています。その一方で、省エネ対策で思い浮かべるのは節電や省エネ家電が多く、住まいの断熱や二重サッシは4割弱でした。

弊社では断熱リノベのセミナーを実施していますが、一般の方の認識としては、マンションは断熱工事ができないと思っていたり、内窓を設置して二重サッシにする方法をご存知なかったりすることが意外と多いです。

省エネに関心のある方に、断熱リノベの方法を具体的にご紹介することで、夏も冬も快適で、地球にも家計にも優しい住まいを手に入れて欲しいと思っています」

スマートホーム仕様を検討するケースも

家電や住宅設備などをWi-Fi接続し、スマホなどで操作できるスマートホーム。気になっているという人も多いと思いますが、リノベを機に検討するケースが増えているそうです。

「Wi-Fiは、低い位置や躯体の柱の陰に置くと、電波が遮られやすくなります。また、スマートホームでは家電製品を多く使うので、コンセントの数は多い方が良いです。

リノベのタイミングでスマートホームを検討すれば、これらを念頭においてプランニングができるので、より快適にデバイスが使えるようになります」

スマートホーム仕様のイメージ
リノべるの東京・表参道本社ショールームはスマートホーム仕様。アレクサ経由でリビングダイニングのカーテンやブラインドの開閉と照明のコントロールができます<東京 表参道本社ショールーム>(画像提供/リノべる。)

スマートホーム仕様にしたいけれど、何をどのように取り入れるべきか迷う人も多いと思いでしょう。

「自分がどんな暮らしをしたいのかを考えてセレクトしていくと良いですね。例えば、照明の調光を朝は白色にして頭を覚まし、夕方にかけて次第にオレンジ色に変えればリラックスして副交感神経が刺激されます。在宅時間が長いと、光を変えることで気分にメリハリも出ますし、24時で全消灯という設定をすれば電気を消し忘れることもありません。

他には、30℃を超えたら自動的にエアコンの冷房のスイッチが入るという設定も可能です。家にずっといると温度変化に気付きにくくなり、気が付いたら脱水症状に近いという状態を防ぎやすくなります」

トレンドは暮らしの変化から生まれている

ご紹介した中古リノベのトレンドは、コロナ禍による「おうち時間が長くなった」「在宅ワークの一般化」「通風や換気を重視」など、様々な暮らしや価値観の変化から生まれていることが窺えます。アフターコロナでは、暮らしや価値観にどのような変化が生まれるか、楽しみですね。

まとめ

デザインテイストのトレンドは、白木を活かしたシンプルなテイストが人気

広さのトレンドには大きな変化は見られず、間取りのトレンドは個室型ワークスペースや趣味空間としても使えるインナーバルコニーの人気UP

設備のトレンドは、料理を追求できるキッチン。住宅性能は断熱性に関心のある人が増加中

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取材・文/山南アオ
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