2025/10/28 16:19 up
いつかの夜の時間帯に
外をあるいていると
街路灯がない暗さの奥から
泣き声がきこえてきました。
どこかにどなたかがいるのか
姿は見えないのですが
じぶんが先へ進んでゆくと
泣き声がおおきくなっていきます。
きっとこの先に
泣き声の正体があるのだなと思いました。
おそらく男性だと思われる方が
道の端でうずくまって泣いていました。
ほぼ目の前で気づいたので驚きました。
声をかけるべきなのか
とても悩みました。
その方は
誰かと電話をしているようでした。
相手のお話をききながら
ありがとう
ありがとう
ありがとう
と返事をしていました。
この場には一人でいるけれども
きっとひとりぼっちではないのでしょう。
すこし安心しました。
じぶんはそのまま静かに通りすぎました。
その翌日に同じ道をとおった際には
誰もいませんでしたが
やはり声をかけるべきだったのだろうかと
考えてしまいました。
とても大変なことがあったのかもしれません。
でもそれを伝えられる人がいて良かったなと思ったのです。



