2026/01/13 09:10 up
宮沢賢治
『銀河鉄道の夜』は宮沢賢治が遺した日本文学屈指の名作で
『美しさ』
『優しさ』
『残酷さ』
が同時に存在する物語
1927年頃
哲学的ファンタジー
あらすじを簡潔に言うと
虐められ孤独な少年ジョパンニは
ある夜
親友カムパネルラと共に銀河を走る列車に乗ります
星々の世界を旅しながら
様々な人と出会い
『本当の幸い』
とは何かを考えていきます
やがて列車の旅は終わり
ジョパンニは現実へ戻りますが
カムパネルラの姿は
ありません
【物語の核心テーマ】
➀ 『本当の幸い』とは何か
作中で何度も繰り返される問い
自分が楽になること?
誰かの役に立つこと?
命を差し出すこと?
答えは、明示されません
考え続けること自体が
テーマ
②生と死の間の物語
銀河鉄道の旅は
死後の世界
臨死体験
魂の族
私は、カムパネルラは
すでに『こちら側』に居ない存在であると思った
➂ 自己犠牲と優しさ
カムパネルラは、川で溺れた友達を助けて命を落とします
彼は
迷わず人を助け
見返りを求めず
自分の幸せを主張しない
宮沢賢治の理想像
旅の後
『みんなの幸せのために生きる』
と決意
強さと覚悟を得る
宮沢賢治は、特定宗教に縛られない
仏教
キリスト教
科学と融合させています
【有名な一節】
みんなの本当の幸いを探すために
どこまでも一緒に行こう
この言葉こそ
作品の心臓部
なぜ大人になって沁みるのか
喪失を知ったから
優しさの重さを知ったから
『正しさ』が簡単じゃないと分かったから
子供の頃は幻想
大人になると
祈りの物語
になります
『銀河鉄道の夜』は
生きる意味を教える本ではなく
生きる意味を
『問い続ける』本
読み終えたあと少しだけ世界が
静かに優しく見える
そんな作品です
宮沢賢治自身
妹トシを亡くし
宗教と科学の間で揺れ続けた人
だからこそ
『死んだ』
『天国に行った』
と言いきらない
読者に本当にそうなのか?
と問いを残します
読む人の人生の段階で
答えが変わる物語なんです
留美



