2025/12/16 21:13 up
物語の中には、みいちゃんに手を差し伸べようとする人物が何人か登場します。
①小学校の担任・須崎先生
②キャバクラの先輩・山田マミ(山田さん)
③勉強を教えてくれる優しいホステスのココロ
しかし彼らの『善意』は、いずれも根本的な解決には繋がりませんでした。
何故なら、彼女の問題は『個人がどうにか出来るレベル』を遥かに超えていたからです。
教育制度・家庭環境・医療支援・地域社会・性教育。
そして、社会福祉。
どのセーフティネットも彼女を支えるには不十分で、むしろ排除してしまったのです。
・誰が彼女を殺したのか
みいちゃんは覚◯剤を打たれた末に、山林に遺棄されていた事が暗示されます。
犯人は描かれません。
それが誰かは重要ではないのです。
彼女を殺したのは『誰か一人』ではなく、彼女を見過ごし、理解せず、制度も整えず、無関心だった
『現代社会そのもの』だったのではないでしょうか?



