2025/11/30 22:04 up
吸血鬼が人を襲いまくる光景は、ゾンビものっぽかったです。
ベヴァリーが家を全部燃やし始めたのは意味不明でした。
何でそんな事をしたの?
ヨハネの黙示録になぞらえたかったみたいですが。
聖書の物語を再現したいあまり全く合理的でない愚行を犯し、結果皆を滅亡へと追いやった訳です。
又、助ける人間を選別しようとする等、ベヴァリーは烏滸がましいにも程があります。
保安官に放った「汚れた血」も最低な差別発言だと思います。
最期まで自分だけ助かろうとしていた姿も見苦しかった。
ベヴァリーは自分こそが神の使者、或いは神そのものであるかの様な振る舞いでした。
アニーに「あなたは悪い人間だ」とハッキリ言われたシーンは胸がスッとしました。
皆が大切な人達と寄り添って最期を迎える中でベヴァリーは独りぼっちだったのは、哀れな狂信者の最期に相応しかったです。
教会が燃えた後にイスラム教徒である保安官がベヴァリーに聖書の一節を引用するんですよね。
彼は聖書の知識もあったんでしょう。
勉強してなければ、異教の聖典の引用なんて咄嗟に出来ないので。
かっこ良かったです。
息子を守り切れなかったのは悔しいと思いますが、息子が太陽に焼かれるよりも先に父が絶命したのはせめてもの救いだったかな?
キリスト教の讃美歌がバックに流れる中でイスラム教徒の父子が最後の礼拝を行うのは、信仰が異なっていても人の最期の時は同じである様に感じました。
エリンが死の間際、ライリーとの会話を回想しながら「死んだらどうなるか」・「神」・「自分自身」について語るシーンがあります。
宇宙の話にまで広がって非常に哲学的で深くて難解ですけれど、凄く素晴らしいと思いました。
死に瀕していても穏やかで、怖れもなく、良い最期でした。
島民たちが『主よ御許に近づかん』を歌い始め、互いに赦し合いながら日の出を迎えて一斉に燃え死ぬのは、とても悲惨なのにとても美しかったです。
朝焼けを浴びながら赤く燃え盛る絶海の孤島がもう絶景でした。
『主よ御許に近づかん』はタイタニックが沈む時に音楽家達が演奏していた讃美歌です。
美しく物悲しい最期にピッタリ合います。
エリンが翼を傷付けてくれたおかげで『天使』が太陽に焼かれ、島を脱出したリーザとウォーレンの体内からも『天使』の血の効果が消滅した様です。
子供二人だけは生き延びましたがほぼ全滅エンドなわけで、ハッピーエンドとは言い難いかも知れません。
でも、ライリーが自分を犠牲にして真実を伝えたエリンが『天使』を消滅へと導き、結果世界は吸血鬼の脅威から守られたのですから、エリンが言う様にこれ以上の愛はない終わり方だと思いました。
③まとめ
信仰って不思議ですね。
何事も狂信は良くはありませんが、信じる事は時に力になり、救いにもなります。
一夜にして理不尽にも滅亡する事になった島民達が、怒りをベヴァリーに向けて醜く争う事もせず、静かに死を受け入れて消えていったのも、信仰のなせる事なのかなぁ?と感じました。
特定の信仰を持たない私には宗教に基づく行動を理解出来ない事がありますし、こういう狂信化するストーリーを見ると無宗教で良かったなんて思ったりもします(個人的な意見です)。
登場人物が長台詞を語るシーンが沢山ありましたが、どれも迫真の演技で印象深かったです。
惹き込まれる語り口なんですよね。
憎きベヴァリーの言葉も全然イライラとかしなかったし、なんなら聞き入っちゃいました(笑)。
役者さん達の演技が素晴らしかった作品です。
いかがでしょうか、興味を持って頂けたら是非ご覧下さい😇



