2025/11/18 21:13 up
・戦隊シリーズ初の武術・拳法をモチーフとし、そこに『ロミオとジュリエット』を彷彿とさせる敵味方に引き裂かれた男女の愛と言う要素を加えた作品。
その為に「『鳥人戦隊ジェットマン』の先駆け」と見る向きもある。
尚、設定には主人公達は普段はレーシングチームを営んでいる点等があるが、これは放映された1987年は中嶋悟氏が日本人初のF1レギュラードライバーとして参戦した年であり、又日本グランプリが鈴鹿サーキットで初めて開催され、フジテレビが全戦中継放送を開始する等、F1ブームが始まっていた年でもあり、本作もその影響も受けている。
・各種マシンや装備などのデザインは評価が高く、又らこれまで主に『メタルヒーローシリーズ』でしばしば使われていたワイヤーフレームによるSFXが大胆に採り入れられている。
3DCGで描写されるOPのタイトルロゴは、当時度肝を抜かれた人も多かったのではないだろうか。
又、これまで2台や3台のメカによる合体で構成されていた巨大ロボが5台による合体となり、5人の戦士一人一人に専用マシンが与えられた初めてのスーパー戦隊である。
同様に5人の専用武器のなりきり玩具が出たのもシリーズ初である。
・他にもこれまでの作品は「第1話の時点でとにかく何でもかんでも見せ場を詰め込む」と言う描き方が主流であったのに対し、本作は世界観の説明、変身プロセスの体得、スーパーマシンの確保等の過程が数話に渡って描写されると言う描き方がなされた。
いずれにせよ第1話が詰め込み過ぎなのは従来と変わんないけど、こういった構成は次回作『超獣戦隊ライブマン』等後年の様々な戦隊作品で採り入れられる事となる。
・アバンタイトル開始早々いきなり姿を表しボディビルダーのポージングを行い、謎のパワーで氷を爆散させる謎の筋肉ムキムキのマッチョマンや座禅を組んで空中浮遊する姿長官等、カッコ良さとシュールさが同居する色んな意味で印象的なOPは今尚ネタにされる。
・ナレーターには同じテレビ朝日の『タモリ倶楽部』のナレーションでおなじみの武田広氏が起用された。
・主題歌を作曲したのは、元ジャッキー吉川とブルーコメッツのメンバーにして『機動戦士ガンダム』の「哀戦士」などでアニソン界とも縁が深かった井上大輔氏であり、4年連続で歌謡曲・ニューミュージック畑の人間が抜擢された。
歌唱は『電撃戦隊チェンジマン』以来2年ぶりの担当となる影山ヒロノブ(『チェンジマン』の時は「KAGE」名義)。
劇伴音楽は劇場版『超人ロック』や、同名小説を題材としたイメージアルバムシリーズ『グイン・サーガ』等で知られる淡海悟郎氏を起用。
氏が東映特撮に参加したのはこれが唯一であり、シンセサイザーをふんだんに盛り込んだ壮大で神秘的な楽曲群はシリーズの中でも独特の存在感を放っている。
又、使用BGMが話数によって変わるのが特徴(後に登場するジェットカノン、ギャラクシーロボ等のBGMは固定されている)。
・キャラクターデザインは『科学戦隊ダイナマン』から『超新星フラッシュマン』を手掛けた出渕裕に代わり、新貝田鉄也郎・森野うさぎ・秋恭摩の3人からなるデザイナーグループ「いちごはうす」と荻原直樹が担当した。
・余談だが、『太陽戦隊サンバルカン』以来のサブタイトルが2行表示の回が複数ある。
・当時放送された『超人機メタルダー』とは世界観が違う為、本編の競演は無い…が、当時放送された『オールスター対抗ボウリング大会』で出演者同士がチームを組み準優勝と言う快挙を果たしている。
・『47戦隊×47都道府県』では奈良県を担当。
司令室に飾られてあるハイテク曼荼羅や座禅等仏教の要素が強い本作だが、奈良県は仏教が伝来した地で東大寺等の寺院や仏像が数多く存在する事からと思われる。
いかがでしょうか、興味を持って頂けたら是非ご視聴下さい😇



