2025/11/13 20:13 up
⑤第三勢力
・バイオハンター・シルバ
「バイオ粒子反応あり!
破壊!破壊!破壊!破壊!」
『殺し屋シルバ』の異名を持つ。
かつてバイオ粒子を危険視し、「バイオ星平和連合」と対立して結果的にバイオ星を滅ぼしてしまった「反バイオ同盟」が切札としてバルジオンと共に製作したロボット。
バイオ粒子を根絶する事が使命で、バイオ粒子反応を確認するとそれが生物・非生物を問わず破壊する。
バイオ粒子の平和利用と可能性の模索為に開発されたピーポとは対極、アンチピーポと言える。
デザインを担当した出渕氏によると、デザインモチーフはキカイダーの好敵手として有名なハカイダーである。
・『バルジオン』
反バイオ同盟がシルバと共に造り上げた巨大戦闘ロボット。
48〜50話に登場した。
シルバとコンビを組んでバイオ星の戦争で猛威を奮い、バイオ星脱出後もシルバを乗せて宇宙を放浪していたが地球の大気圏に突入した時のショックでシルバとはぐれてしまった。
シルバの命令を優先するとは言え誰でも操縦出来る為、終盤ではこのバルジオンを巡る戦いが物語の主軸となった。
「アンチバイオロボ」としてデザインされているので、その姿は悪役然としながら何処かヒーローのロボットの様。
⑥雑学・トリビア・余談
・前作『科学戦隊ダイナマン』が『大戦隊ゴーグルファイブ』の延長線上の様な作風をしていたのに対し、本作は更なるイメージの刷新が図られ、随所に意欲的な試みが取り入れられた。
結果的に、本作独自の要素となったアイデアも多い。
まず特筆すべきは、何と言っても戦隊シリーズ史上初のダブルヒロイン制であろう。
これまでの紅一点制から幅が広がり、男勝りなタイプの女性戦士と可愛らしいタイプの女性戦士が共存するチーム編成は、戦闘シーンの魅せ方や物語にも深みを与えた。
ストーリーは基本的に、血の通った人間vs冷酷無情な機械と言う構図で組み立てられており、主人公5人は前作までと同様の明るくて親しみ易いキャラ付けがなされているものの、悪役側はどこか愛嬌があった前作までとは違い徹底的にダークなキャラ付けがなされている(一部例外を除く)。
繰り広げられる作戦も情け容赦のないものが多く、特に序盤は胸をえぐる様なストーリーが数多く展開された。
又、その一方で、「機械とだって心を通わせることは出来る」と言う事を訴えるエピソードも少なくなく、特に終盤はそれがメインテーマになっているといっても過言ではない。
これまでの戦隊作品は、子ども向け作品ならではのツッコミどころの多さ(勿論、本作にも無いわけではない)が半ば仕様であった為、『見方によっては全部ギャグにも見えるし、全部真面目にやっているとも言える』と言う作風のものが多かったのに対し、本作は基本設定がハードであった事から、よりシリアス回とギャグ回の棲み分けが明確になった。
「戦隊モノはたまにギャグに走る回がある」と言う、いわゆるギャグ回・ネタ回の概念は本作を境に浸透したと言えるかも知れない。
・敵の編成もかなり特殊であり、他の戦隊作品の様に「追い詰められた怪人が巨大化してロボ戦に突入する」のではなく、巨大ロボット・『メカジャイガン』のみが週替わりで新しく登場し、通常の怪人キャラは全てレギュラーメンバーで固定。
つまり、他の戦隊作品で喩えて言うなら、(戦闘員以外は)中ボス級以上の敵キャラしか存在しないとでも言うべき特殊な形式となっている。
・郷 史朗/レッドワン役の阪本氏はとある回の撮影途中に足を骨折するトラブルに見舞われ、本来主役を務めるはずだった回を他のメンバーに譲る等して、無事に回復するまでを乗り切った。
尚、彼は実は蜘蛛が苦手だったらしく、とある回でジュンが蜘蛛にビックリしているそのすぐ横で、よく見るとジュン以上に明らかにビビっている微笑ましい姿が確認出来る(笑)。
・ミカ役を演じた矢島氏と違いジュン役の田中氏はバイクには乗れず、登場してしばらくの間はバイクに乗るシーンが無い。
その後、バイクに乗るシーンが出てくる様になったが、そのいずれも、代役や牽引などによるトリックだったと言う。
又、特徴的な弓を射るシーンも、得意ではなく何度もNGを連発したとの事である。
・本作は、製作している内に(主に特撮面で)想定外の予算をつぎ込む事になった事から赤字になってしまい、グリーンツーやブルースリーのスーツが明らかに色落ちしているのに新調する事も出来なかったのはそれが原因であると言われている。
・途中で姿をくらましたミカ役の矢島氏は、当然アフレコにも参加しなかった事から代役が必要となり、その声を務めたのは、キャストとしてクレジットはされていないものの、実は声優の田中真弓氏である(何気に声の再現度がかなり高く違和感は少ない。要所々々でどうしてもクリリンみたいな声になってしまうが)。
ノンクレジットでこんな無茶振りを引き受け、番組存続の危機を救ってくれた彼女に東映のスタッフは大変な恩義を感じたらしく、そのせいか本作以後、彼女は東映製のアニメにキャスティングされる機会が急激に増える事となる。
普通、この手の番組で出演者に何かしらのトラブルがあった場合は、これまでに撮影した映像を流用したり、変身後の姿のみで登場させる等お茶を濁す様な展開になりがちであるが、本作に限って(小泉ミカが出てくるシーンの)新規映像のストックがギリギリまで残っていたのは、本作は戦隊史上初のダブルヒロインと言う事をかなり意識し、ミカとひかるがメインになる回を優先して同時進行で撮影していた為、その時の映像を使用できたからである。
当然、これらの映像は形に出来ず使用不能となってしまい、幾つかのストーリーは、ミカの担当部分をそのままジュンに置き換えるような形で再利用される事となった。
・謎の失踪を遂げた初代イエローフォーはその後どうなったのか、どこで何をしているのか、今尚誰も何も語ろうとせず東映特撮史上屈指の黒歴史となっているが、高杉役の太田はとあるバラエティ番組に出演した際にこの話題に言及し、「00年代初頭の頃、仕事の関係で偶然立ち寄った、いわゆるオナベバーでけったいな格好をして働いているのを見掛けた事がある」と証言した。
・2013年に放送された『~世界に誇る50人の日本人~成功の遺伝史』にて吉田沙保里氏が「自分の遺伝子は『超電子バイオマン』」と発言。
作中でバイオマンの主題歌も披露した。
尚、当時バイオマンごっこではイエローフォーでもピンクファイブでもなくレッドワンを演じていたとの事(笑)。
・海外展開でフランスで『ビーオマン』の名で放送され、大ヒットを記録した。
あまりの人気ぶりから、『パワーレンジャー』が来仏するまでは以降の作品も『バイオマンシリーズ』として放送されており、現在でも特撮ヒーローといえば『バイオマン』と言うフランス人ファンは多い。
・『47戦隊×47都道府県』では岐阜県を担当。
本作はバイオ粒子が物語のキーとなるが、飛騨市にはスーパーカミオカンデという素粒子を観測する施設があり粒子繋がりからと言われています。
いかがでしょうか、興味を持って頂けたら是非ご視聴下さい😇



