2025/11/12 20:13 up
遥か昔、地球に落下した隕石に付着していた生命体が進化した「有尾人」が地底深く築いた国。
つまり、「地球生まれではあるが外来種」と言うちょっと珍しい設定。
その名の通りに尻尾を有し、生まれ持った尻尾の数で階級が決まる。
地上の人類には尻尾が存在しない為に下等な種族であると一方的に見なし、それでも最初は地上人にも尻尾を生やせないか実験してみたが、出来ないと分かると「(自分たちにとって)不要な存在である」と判断し、人類の抹殺と地上征服に乗り出した。
本編開始まで地上の人類との接点は皆無であったのかと思いきや意外とそんなことはなく、何年にも渡って地上に滞在していたスパイ等も劇中で登場した。
「万年山」に危険人物や反乱分子を閉じ込めておく為の「千年洞窟」と言う牢獄があり、少しでも情報が漏れると全力で潰しにかかるなど、その存在はジャシンカにとって極秘中の極秘となっている。
・『進化獣』
カー将軍がプログレッサーで作り出す、人工的に生み出された生物兵器。
プログレッサーには地球に生命が誕生した際に生じた「生命のスープ」を濃縮した培養液が満ちており、カー将軍の声紋と共に進化の系図が点灯。
生命・物質が歩んできた35億年の進化の過程を一気にたどり、更なる未来へと進む事で進化獣を誕生させる。
進化の方向性はある程度調整出来る。
基となった動物の特性だけでなく、人間並みの知能・言語力、超能力めいた特殊能力を併せ持ち、生命の窮地に陥ると「ビッグバン・プログレス」という細胞の巨大増殖現象が発生。『超進化獣』へと進化・巨大化する。
その際、足が特に巨大化する。
名前は「(モチーフ名)シンカ」。
製造シークエンスに流れるBGMはベルリオーズの『幻想交響曲 第5楽章』。
・『メカシンカ』
33話で最強の進化獣であるマンモスシンカが敗れた事により、その対抗策としてカー将軍が新たに作り出したメカプログレッサーで生物細胞に金属原子を融合・合体させて強化した進化獣。
その姿は動植物にメカを合成したデザインになっている。
『スーパーダイナマイト』が通用しない強敵だがその代償として、進化獣と違い自力で巨大化出来ずグランギズモから発射されるビッグバンビームを浴びて再生し『超メカシンカ』に巨大化する。
その際、超進化獣同様に足が巨大化する。
名前は動物名+モチーフとなった物の名前。
製造シークエンスに流れるBGMはジュゼッペ・ヴェルディ作曲の『レクイエム 怒りの日』。
⑤第三勢力『ダークナイト』
40話から登場した謎の剣士。
当時、これまでの戦隊モノには無かったそのコスチュームデザインとキャラ付けは視聴者に衝撃を与えた。
ダイナマン、ジャシンカ双方にとって利益になるような言動を繰り返し、場をひっかき回すトリックスターとして暗躍する。
※ネタバレあります
『ダークナイト』の正体は、ゼノビアに謀られてアトンやカー将軍から見捨てられた挙げ句に全ての尻尾を斬られ、罪人として追放されたジャシンカ帝国の支配者アトンの息子・メギド王子だった。
彼は閉じ込められた千年洞窟で偶然古文書を見つけて10本尻尾を得た者は死ぬという真実を知る。
有尾人は生まれ付き尻尾の数は決まっている。
大切なのは尻尾の数に頼って胡座をかくのではなく、「自分を鍛え己を磨く事である」と悟ったのだ。
最終決戦にて最後のメカシンカであるファイヤースフィンクスを率い、復活したダイナマンを追い詰めるがダイナマンの必死の反撃でファイヤースフィンクスを倒され、メギド自身もダイナレッドの剣で致命傷を負う。
従兄妹である王女キメラだけでも逃がそうとするがキメラはこれを拒否。
最期までメギドと共に戦う事を選んだ。
巨大空中移動要塞『グランギズモ』で最後の戦いに臨むが『ダイナロボ』の『科学剣・稲妻重力落とし』によってグランギズモは撃沈。
炎に包まれるグランギズモ内で、二人は互いの名を呼びながらその若い命を散らしていった。
人類と有尾人、両者の『明日をかけた戦い』に命を燃やし果てたメギド王子。
彼はダイナマンの物語の影の主人公といって良い存在と言えます。



