2025/10/07 18:14 up
よく話題になるのが北斗の無能さである。
これは、TACの他の隊員は「射撃の達人」・「ロケット工学の権威」・「宇宙生物学のスペシャリスト」・「語学と通信の達人」といった専門家たちと彼らを束ねる指揮能力の高い隊長であり、一方の北斗は元はパン屋の運転手というただの一般人同然。
経験や実績として彼らに及ばないのも無理はなく、ある意味では設定に忠実な描写とも言えます。
夕子も微妙だが、こちらは元は看護士なのである程度の医療知識や修羅場経験はあったかも知れない。
しかし、北斗も夕子も、第1話で様々な入隊テスト(本編では飛行テストのみ描写されたが)を合格したからこそTACに入隊出来た。
周りの人間が優秀過ぎるだけで北斗の能力が決して低いわけではないと思う。
加えて防衛隊の面子が個性的なのは他のシリーズにも言える事である。
又、一部から「謹慎TAC」と言われるが、これは北斗が山中隊員と衝突したり、独断専行する為によく謹慎を命じられる為である。
ちなみに北斗が実際に謹慎を食らった回数は、2、3、30、32(厳密には地上勤務)、46話の5回である。
・余談
身長40m、体重4万5000tと言うのは同身長のマン兄さんやジャック兄さんと比較すると重い。
ビジュアル面でも、兄弟で並び立った時エースだけ頭ひとつ低く、くびれのない太め体型もあって、ネタにされがち(笑)。
何を思ったかS.H.Figuartsでも再現される始末。
柳田理科雄氏による『空想科学読本』での比率計算による答えを忠実に再現した挿絵でも全体的にみんな太いとはいえ1人だけ明らかにメタボ体型で描かれた事も(白目)。
……きっと、骨密度や筋肉量が兄弟に比べて多いのだろう。
デザインは鈴木儀雄氏の作であり、「男女の変身」という事で、菩薩様や観音様の中性的な意匠が込められている。
又、鈴木儀雄氏はファミリー劇場の『ウルトラ情報局』2006年5月号にて「古代ローマ帝国時代の兵士をヒントにした」と証言している。
実は雑誌にて紹介した時とは、デザインを大幅に変更されている。
その為、他のウルトラ戦士にちょっと似ていない所がある。
放送当時、男女二人の変身は子ども達からは「ごっこ遊びがしづらい」と不評だったらしく、夕子が何の伏線なく月星人の正体を明かして月へ帰り北斗一人で変身する様になったのはこの為だと言われている(尚3クール以降の企画案には、変身の描写について夕子の降板を前提としていない記述も見られる)。
ちなみに夕子役の星光子さんはこの降板について当日まで知らされておらず、かなりショックを受けたと言うエピソードがある。
脚本家の市川森一氏の最終回の初期構想では北斗と南は最後の戦いの後にエースに変身する力を失うものの、代わりに二人の幸せな時間を手にすると言う最終回だったそうである。
後にパラレルワールドの形であるが、『大決戦!超ウルトラ8兄弟』にてそれと近い形の世界が描かれている。
いかがでしょうか、設定上その戦闘能力はマジンガーZと同等(トリビア)であるエース兄さんの強さや意外な弱点・北斗の人間臭い過ち(謹慎等)部分(ドラマ)に興味を持ちましたら、是非観て下さい😇



