2025/10/06 17:03 up
〜昭和ウルトラマンシリーズ③帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)の魅力〜
帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)は、円谷プロダクション制作の特撮TVドラマ『帰ってきたウルトラマン』に登場するヒーローです。
宇宙警備隊の隊員にして、エリート集団「ウルトラ兄弟」の四男に位置する。
『初代ウルトラマン』によく似た姿をしているが、身体にある赤い模様の周辺に二重線が走り、首から胸元と腰から膝までの模様が異なるのが特徴。
ちなみに最初のスーツは初代のものにラインを入れた姿だったが、営業からのダメ出しを受けて既に撮影されていた第1話を撮り直し、現在の姿になった。
尚、そのNGスーツは現在ではスチール写真でしか確認出来ない。
地球では「郷秀樹」という人間と一体化して活動し、変身にはアイテムを用いず、郷と彼に宿るウルトラマンの精神が一つになった時に変身が可能となる。
物語が進み、郷とウルトラマンの精神の一体化が進んでからは、右手を掲げて自発的に変身する事も可能となった。
物語序盤では郷が自発的に変身しようとしても出来ない等、郷とウルトラマンの精神が独立している様な描写もあったが、物語が進むに連れて、両者の肉体だけでなく精神も一体化していった様で、ナックル星人の計略で坂田兄妹が殺害された際には、ウルトラマンに変身してナックル星人とその配下のブラックキングに挑むも、悲しみと怒りから冷静に戦う事が出来ず敗北した事もあった。
最終話で二代目ゼットンを倒し、バット星人による光の国襲撃を阻止するため、坂田次郎に「ウルトラ5つの誓い」を言い残して地球を去った。
ちなみに、地球に逃げ込んだベムラーを追うという形で、予定外に地球を訪れた初代ウルトラマンや、元々は観測の為に地球に派遣されたセブンと違い、初めて地球を守る目的でやって来たウルトラマンである。
今回は帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)事ジャック兄さん(刃牙の方ではない)を語りたいと思います☺️
①戦闘スタイル等
基礎をひたすら磨き上げて、技の一つ一つを文字通り「必殺技」級にまで昇華させた初代ウルトラマンや、光線技の名手であるエース、肉弾戦の鬼であるタロウやレオ等と違い、「ジャックと言えばコレ」と言う様な突出した部分がない代わりに、戦い方の引き出しがとにかく多い万能型。
『帰ってきたウルトラマン』本編でも、数的不利の状況で戦う事が多かった為か、対多数戦闘において利点となる「すぐに撃てる」「すぐに使える」「すぐに倒せる」技が多い。
②ウルトラ5つの誓い
郷「次郎、ウルトラ5つの誓いを言ってみろ」
最終回で唐突に登場した言葉。
ウルトラマンと少年の大切な約束である。
しかし、いつの間に考えたのか、そして何を思って考えたのかは全く不明。
この台詞を空で言える様にならなければCREW GUYSには入れない(笑)。
一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと!
一つ、天気の良い日に布団を干すこと!
一つ、道を歩く時は車に気を付けること!
一つ、他人の力を頼りにしないこと!
一つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと!
③魅力等
・主人公を普通の青年とした事で描かれたファミリー&青春ストーリー
『帰ってきたウルトラマン』の主人公の郷秀樹はカーレーサーを目指しながら自動車修理工場で働く、等身大の青年です。
『ウルトラマンジャック』に変身する力を得た事で慢心して変身出来なくなったり、所属した特捜チームMATでチームワークの難しさに苦労したりと、人間的な悩みに苦労する事も少なくありませんでした。
その一方では、修理工場長の坂田健を兄の様に慕い、その妹のアキとは恋人関係にあり、更に弟の次郎には憧れられる存在と言う、今までのウルトラマンシリーズの主人公では描かれる事が少なかった私生活に関しての描写も多く、一青年としての苦悩と喜びが我が事の様に感じられた事で視聴者の共感を得ることが出来たのです。
・MATの中でも様々な葛藤が巻き起こる
『ウルトラマン』の科学特捜隊や『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊に比べると、リアルな人間関係で成り立っているMATはとても人間味あふれる組織でした。
すぐに「解散」を持ち出して難題を押し付ける地球防衛庁上層部、その上層部と現場の板挟みになる隊長、軍人一家出身のエリート隊員など、けっして悪人はいないものの個性のある人物で構成されていた為、メンバー間で意見が合わない事も少なからずありました。
郷も怪獣や逃げ遅れた人物の目撃を信じてもらえなかったり、謹慎や出動禁止を命じられたり、そのあげく自らMATを辞めようとしたりと、つらい思いをする事もありました。
しかし、郷の成長と共に、お互いへの信頼感も増し、それが更に自分の行動への反省に繋がると言う循環で隊員同士の対立も減り、更に新隊長の就任と言う刺激もプラスに働いて、MATは完成された組織となって行くのです。
・宇宙人と怪獣の強力タッグぞくぞく出現
放送中頃までは一体の怪獣と戦う事が多かった『ウルトラマンジャック』ですが、第37話「ウルトラマン 夕陽に死す」で、暗殺宇宙人ナックル星人と用心棒怪獣ブラックキングと戦ったのを皮切りに、以降最終回までの15話中10話で、宇宙人と怪獣のコンビを相手として戦っています。
そして、勿論最終回第51話「ウルトラ5つの誓い」では触角宇宙人バット星人と宇宙恐竜ゼットン(2代目)の強力タッグと戦い、みごと勝利を収めてウルトラの星に旅立つ事となるのです。



