2025/12/20 19:47 up
胸の奥で、静かな波が何度も返してくる。
忙しいふりをして、
他のことを考えようとしても、気づけば
同じところに戻ってきてしまうから不思議。
カップの中で冷めていく飲み物に
口をつけても、身体の内側だけは、
なぜか熱を帯びたまま。
窓の外は穏やかな午後なのに、
私だけ置いていかれたみたい。
ベッドに深く沈み込むと、
布の感触がいつもよりくっきり伝わって、
それだけで心が揺れるのが悔しい。
我慢してる時間って、
自分の気持ちと向き合わされる
そんな時間なんだと思う。
目を閉じるたび、浮かんでくるのは
触れられていないはずの記憶や、
まだ起きていないはずの期待。
どんなに我慢しても、
土曜日は、私を少し正直にしてしまう。
だからせめて、終わるまでは――
この気持ち、胸の奥にしまっておくの。



