2025/12/29 09:05 up
28日 12:00 180分++ 15度目ましてさま❤️
あの人の連絡は、いつも少しだけ予感を裏切る。
「そろそろかな」と思っていた、
その朝に光った通知。
「年内最後に、逢えたら嬉しいです」
そう送った伊織の気持ちを受け取るように、
少し困った顔の絵文字付きで
『昼活できたらお願いします』と返ってきて、
そして当日朝、迷いのない予約。
——あぁ、やっぱりこの人だなって。
12時、待ち合わせ場所に現れた彼は、
いつもよりラフな服装で。
仕事納めは一昨日。
今日はこの時間のために、
わざわざ予定を空けてくれたらしい。
その“わざわざ”が、胸に沁みる。
お酒とおつまみを買い込んで、ホテルへ。
昼の光が差し込むエレベーターの中で、
『今日はサウナもカラオケもあるところに
しようかなって』
と淡々と話す、その落ち着いた声。
部屋に入って、まずはビール。
昼間からの乾杯。
YouTubeでM-1を流しながら、
笑って、突っ込んで、
気づけばソファの距離がなくなっている。
カラオケで声を出して、
そのまま隣に腰を下ろした瞬間、
彼の腕が自然に伸びてきて、
腰を引き寄せられる。
一度触れてしまうと、もう戻れない。
キスは最初から深くて、
呼吸が合う前に、息が乱れる。
昼の明るさが、逆に逃げ場をなくして、
気持ちまで剥き出しになる。
背中に回された手が、
確かめるみたいに何度も滑って、
身体がびくっと反応するたび、
彼の動きも強くなる。
押し倒されて、
言葉より先に身体が応えて、
ソファがきしむ音と、
重なる呼吸だけが残る。
激しくて、でも雑じゃない。
抑えていた分だけ、
触れ方に迷いがなくて、
何度も、何度も引き寄せられる。
180分のはずだった時間を、
『いられるだけいて。』と270分に。
一度落ち着いても、
視線が合えばまた始まって、
そのたびに熱が上書きされていく。
それからサウナ。
有馬記念を流しながら、ロウリュウ。
汗と熱で、さっきまでの余韻が
身体の内側から滲み出す。
水風呂代わりのジャグジーで、
一気に息を整えて、
深く、深く、ととのう。
部屋に戻って、
もう一本ビールを開けると、
昼下がりなのに、
さっきより距離が近い。
抱き寄せられると、
またすぐ火がついて、
さっきよりも素直に、
さっきよりも激しく。
触れ合い方は前と同じなのに、
年末のせいか、
気持ちまで全部持っていかれる。
16時半。
帰り支度をしながら、手を繋ぐ。
いつもより、少しだけ強い力。
忘年会。
昼から夕方へ流れる、
二人だけの締めくくり。
この午後の火照りが、
そのまま来年へ続いていく気がして。
来年も変わらず、
伊織はあなたのもとへ伺います💓



