2025/12/28 08:05 up
27日 10:00 O駅 17度目ましてさま❤️
改札を出たその場所に、彼はもう立っていた。
一ヶ月ぶり。
数えなくても分かるほど、
この人と逢う感覚は身体に残っている。
視線が合った瞬間、
彼はほんの少し口角を上げて歩み寄ってくれる。
それだけで、胸の奥が軽く跳ねる。
『今日は忘年会だね』
そんな短い言葉と一緒に、並んで歩き出す。
いつものようにコンビニへ。
オードブルは彼が用意してくれていて、
棚の前で
「今日は何にする?」なんて言いながら
お酒を選ぶ時間さえ、もう恒例行事。
まさかの“いつものホテル満室”には
ふたりで顔を見合わせて笑ったけれど、
次に入ったホテルは
広くて、明るくて、思いのほか綺麗。
『結果オーライだね』
そんな小さな幸運に、
自然と頬が緩む。
缶を鳴らして、
忘年会の乾杯🍻
「今年はどんな一年だった?」
仕事の話、プライベートの話、
少し真面目で、少しゆるい会話。
ふいに彼がこちらを見て、
『伊織ちゃん、ほんとに可愛いね』
そう言って、軽くキス。
その流れは、
何度も重ねてきた“あの感じ”なのに、
触れた瞬間の熱は、ちゃんと新しい。
それだけで、
身体の奥にスイッチが入るのが分かる。
抱き寄せる腕は強くないのに、
逃げ場がない。
胸に頬が触れた瞬間、
自然と呼吸が乱れる。
背中に回る手は、
撫でるというより“読み取る”ような動き。
筋肉の力が抜ける場所、
小さく息が漏れる瞬間。
そのすべてを、
彼は楽しむみたいに、ゆっくり辿っていく。
肩から腕、
腰へ、太ももへ。
触れるたび、
伊織の身体は正直に反応してしまう。
『もっと感じて…』
低い声で囁かれて、
思わず目を伏せると、
それすら見逃さない。
波が高まるところまで連れていって、
でも、そこで止める。
焦らすというより、
“余韻を育てる”みたいな時間。
息が浅くなるのを待って、
また少しだけ、深く触れる。
その繰り返しに、
身体の奥がじんわり熱を帯びていく。
伊織が身を委ねるほど、
彼の動きは確信に変わっていく。
ここなら大丈夫。
ここは、もう少し。
その見極めが、
何より安心で、何より抗えない。
何度も、何度も、
悦びを重ねてくるから、
声は自然と零れてしまう。
それを聞くたび、
彼は嬉しそうに、
さらに丁寧に、深く。
“悦ばせること”を
ちゃんと楽しんでいる人の手つき。
最後は、
強く抱きしめるわけでもなく、
でも離れない。
呼吸が揃うまで、
そのまま。
汗の残る身体を寄せ合って、
天井を見つめる時間。
言葉がなくても、満たされているのが分かる。
『今年も伊織ちゃんに逢えて良かったなぁ』
その一言が、
胸の奥に静かに染みた。
『新年会も、もう予約お願いします』
迷いのない、次の約束。
改札前で、
『また来月だね』って笑う彼。
──回数を重ねるほど、
ちゃんと“悦び”が更新されていく関係。
年の瀬に、この朝を選んでくれたことが、
何より嬉しかった。
来年。
来月、またあの待ち合わせ場所で😉💕



