2025/12/16 10:05 up
12日 11:40 G駅 初めましてさま❤️
東京出張の帰り。
「せっかくだから、少し遊んで帰ろうと思って」
そう言って彼はヘブンを覗き、
伊織の笑顔に惹かれたのだとか。
待ち合わせはお昼前。
到着コールを入れると、すっとこちらを見つけて
歩み寄ってくる、スマートな彼。
整った身なりに、落ち着いた笑顔。
昼の時間帯でも、余裕を纏った大人の空気があった。
『こんにちは』
低く柔らかな声。
並んでホテルへ向かい、扉が閉まった瞬間、
外の気配はすっと切り離される。
カーテンの閉じられた部屋。
間接照明が、静かに肌の輪郭を浮かべる。
シャワーを終える頃には、
時間の感覚さえ、少し曖昧になっていた。
彼の指が、伊織の手首に触れる。
脈を探すように、親指でとんと軽く押してから、
内側をす…っとなぞる。
そのまま指を絡め、一本ずつ、確かめるように
離していく。
布越しにさわ…と擦れる気配が、部屋に落ちた。
『この手、いいな』
第二関節に指先を引っかけ、くるっと回す。
力は強くないのに、逃げ道を作らない触れ方。
肩へ移った指は、
爪先でさっと線を引いてから、
今度は指の腹でとろりと押し返す。
触れて、離して、また触れる。
その合間に、息がふっと零れ、
小さな湿り気の気配が重なる。
顎に添えられた指が、くいと視線を上げる。
『……綺麗』
囁きに合わせて、指先がきゅっと力を含む。
伊織が近づくと、
彼の指は髪に沈み、
根元を撫でてから、とんと静かな合図。
そのリズムに合わせて口元が動くたび、
ちゅ…、ん…と息を含んだ音が灯りの下に溶け、
一瞬だけ、くちゅと小さく空気が鳴った。
『……いい』
『上手だな』
短い言葉に、吐息がはぁと混じる。
動きは急がず、でも離さない。
す…、とろ…と重なる感触が、
閉ざされた部屋の中で、静かに濃くなっていく。
すべてが終わったあと、
ベッドに並んで腰掛け、少しだけ他愛ない話。
照明の下で見る彼の横顔は、最後まで穏やかで、
色っぽい。
駅までの帰り道、
『昼前なのに、ずいぶん濃かったな』
そう笑う声が、耳に残った。
出張帰りの、ほんの寄り道。
また東京に来ることがあったら、
「そういえば伊織…」って思い出してもらえたら、
それで十分です💓



