2026/01/08 16:21 up
以前、少し早く目が覚めた時、窓を開けたら小さな雨が降っていた。強くもなく、弱すぎもしない、ちょうど心に触れるくらいの音。
屋根や地面に当たる雨粒が、キラキラと弾くように響いていて、不思議と懐かしい気持ちになった。
忙しさの中で、音を「聞く」ことって意外と少ない。耳に入ってはいるのに、心までは届いていないことが多い。でも今朝の雨は違った。
ひとつひとつの粒が、静かに話しかけてくるみたいで、立ち止まって深呼吸したくなった。
誰かと過ごす時間も、これに似ていると思う。派手な言葉や特別なことがなくても、ただ隣にいて、同じ空気を感じるだけで満たされる瞬間がある。
無理に何かをしなくても、自然体のままでいい時間。雨音を聞きながら、そんなひとときを思い浮かべていた。
その日は午後には雨も上がって、空気が少し澄んでいた。心に残るのは、あのキラキラした音。目には見えないけれど、確かにそこにあったもの。
誰かの心に、そんな静かな余韻を残せたらいいな、と思いながら一日を始めた。



