2025/12/28 22:06 up
人生のお話を聞く事も多い。重みを受け取ることもある。時間を背負いながら、笑顔の奥に静かな疲れをしまい込む人。
言葉にできなかった思いが、呼吸の揺れとなって伝わってくる人。触れるのは心の気配。
急がず、測らず、ただ寄り添う。すると不思議なことに、こちらの胸から先に温度が上がる。
それぞれの年代に、誇りと孤独がある。弱さを見せることに慣れていないからこそ、安心の場を提供できたらいいなと思う。守るべきものは役割ではなく、その人そのものだと確信する。
何かを与える仕事だと思っていたが、実際は受け取っている。信じる力、立ち上がる勇気、そして人を思う優しさ。
名もない日常に、確かな価値があると教えられる。溢れ出るのは、技巧ではなく、優しさだった。



