2025/12/22 04:46 up
薔薇のケーキに残った甘さ
優しく指先で転がし
雲に沈んだ感情が
白い月のように漂い
色づいた空間で揺れている
オレンジに溶ける色
音が境界を失い
胸を叩くリズムが
床下の世界で
心を揺らして沈んでいく
枕の上に映る時間
硝子の空白の物語
肩に乗る呼吸
淡い吐息が
夢の中へ連れていく
グルーヴが零れ
虹の雨と
長いトンネル
手を伸ばし
ポケットの中で重なる
甘いハートの輪郭は
窓の向こうに潜み
チョコレートの破片が
寄りかかる優しさへ
深く沈んでいく
コルクが泡で緩み
弾けた粒が
無音の言葉を
囁くように
丸く包んでいく
空洞の光が滲み
出会いの名前が薄れ
虹の感情が
階段のリズムで
描かれていく
手で包んだ軌跡が
温もりを整え
透明な雫を
ゆっくりと
虹の橋にかけていく
何度も振り返り
見つかってしまう音
雨で溶けた温度が
いつかの風に揺れ
一小節に刻まれる



