2025/12/13 20:18 up
人肌恋しい季節ですね。
甘酒であったまるのもいいけど、イチャイチャ❤️したいな♡
ところでおにいさんはWAHAHA本舗の 冷蔵庫マン をご存知だろうか。
ダンボール製冷蔵庫内の食材にまつわる寒いダジャレやギャグを飛ばして会場を冷やす芸人です。
が、 一番冷えるのはそこじゃない!
なんとこの冷蔵庫マン、客席参加型なのである。
・
・
・
こゆきさんが東京旅行に訪れていたある日のことだった。
旅のメインイベントは上野広小路亭の寄席である。
お目当ての演者の演目に合わせた鷹の刺繍の入った帯を締め、薄灰色の 紬の着物 を着て気合十分である。
開場時間ぴったりに到着したこゆきさんは、持参したスリッパを履いて慣れた調子で3階の会場まで階段をのぼる。
まだ人もまばらでどこでも好きに座ることができるが、 前列の座椅子 はリアクションが芸人のモチベーションに関わる重要な席。
お化け屋敷で飛び出してきた幽霊に小さくお辞儀をしてしまい、毎回気まずい思いをさせてしまうこゆきさんには絶対に無理だ。
かといって、せっかくきたのにあまり後ろでは味気ない。
私は椅子席の前から3番目、中央通路側に腰を下ろした。
受付でもらったフライヤーの束に目を通しているうちに、客席の電気が落ちて高座が明るくなった。
前座の落語が終わり、二つ目は三遊亭萬橘は流石の安定感。
そして三番手の色物である。
『冷蔵庫マン』
映画『豚首村』並みに期待できないネーミングのその芸人は言った。
「客席のどなたかに食材を選んでもらって、僕がギャグを言うので、そしたら一緒にヒエヒエーっていってくださいね!」
会場内の全員が背中を丸めて目を伏せたのは言うまでもない。
が、そんなことで諦めるようなら60過ぎて冷蔵庫マンなんてしているわけがない。
鋼のメンタルがこゆきさんを襲う。
「ではそちらのお嬢さん!!着物の!!」
着物を着たことをこれほど後悔した日はなかった。
・
・
・
一番冷えたのは肝だった、ってこと。



