2025/11/04 22:03 up
夜景は宝石をこぼしたみたいに
光っていて、
カーテンの隙間から流れてくる
街の灯りが、
あなたの横顔をやさしく照らしていた。
「こんな夜、眠れるわけないよね」
私が笑うと、あなたは肩をすくめて、
少し困ったふりをしながら、
うれしそうに目を細める。
指先が触れたら、そこから熱が走る。
まるで、静かな湖に石を投げたみたいに
心の奥まで波紋が広がっていく。
言葉はいらない。
瞳が「ここにいるよ」って教えてくれるから。
そっと抱き寄せられると、
胸の奥で灯った小さな火が、
じんわりと夜を赤く染めていく。
外の世界は寝静まっているのに、
ここだけ息づいてる。
とくん、とくん。
二つの鼓動が、ひとつのリズムになる夜。
やがて肩に落ちたあなたの息が、
くすぐったくて、安心で、
この時間がいつまでも終わらなければいいと願った。



