2025/12/16
不動の天辺嬢
霜月なる月も、天津乙女の立ちところは倶楽部心におきてうつろはず天辺嬢なれど、この半年余その座を誰にも譲らぬに至らば至福結社の誇る天辺嬢と称すとも面無しまじ。当の姫はその出番の多さこそがそのよしなれと謙遜すれど、たとひそれ多からむとも、茶を引くことにならば早退や強制休日なども余儀なくせらるる厳しき現場に、唐突に出番の日あふとも瞬時に完売となる現状におかば、かの姫を求る声が多けれど故の出番なり。現状その定めの提示されし日に多くの契り殺到し、あらましごとの日時に逢瀬の日を定むるは相もうつろはず困難なるなり。とならばかの姫を表するにその人気よしを奉仕旨を外しての違を唱ふるははかり違ひと言ふべし。姫の不断の尽くしがこのところどりの何よりの根拠はそこなるなり。恐らくは今後訪るるならむ至福結社の天下広めの遠征先にも、その地その地に評上げ、天辺のくらゐを占むる嬢と成り得と思ひかく。
かようなる趣におきて、定めし日に望み得る日時逢瀬を得るため夜半ならむともかの姫の写真日記なる定めしるしを常に心配り、あらましを立てざらばならぬ褻あり。それがかの姫との逢瀬するための登竜門なるなり。鯉が先すまひ滝を渡が如く、その壁乗り越えし先にこそ至福の時待ち受けたるなれ。我が此度の逢瀬に至る取り組みも、かの姫を知りて以来褻化することになりき。
時は師走。寒風吹き荒ぶ中、街は間も無く訪るる基督生誕祭を祝ふ賑はひ溢れ、わたりの往来も心なしか浮かれたる。我もそれに釣られ軽やかなる心持ちに、ひと月ぶりに我が大人の郷里を訪れき。
待合室にてひとしきり待つ後、例の懇ろなる案内受け幕間の姫との再現を待つ。顔を合はせし露の間に安堵感溢れし笑顔戴き、安定の安心感に浸る。既にこの時姫の醸しいだす神々しき妖艶の空気感に満たされ、天上への誘ひに手引かるることとなる。初見のほどよりうつろはぬ心溶かす接待が幾度にもこの姫との逢瀬を欲する衝動の元なり。天国への扉通りし後も、手引く手に些かの怠りなく、優しげなる奉仕の段取りに手抜かりなく、それどころか逢瀬重ぬるたびに重厚なる心配り覚えたるはかの姫に魅せられし虜の性なるべしと思ひ知る。今宵もまた浅き夢見し時覚え入りて果つ。
寒さ深まりしほど合に姫の健やかなることを心より案じ筆を折る。
ソープランド クラブハート
池袋/ソープ
こよい
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